月のかけら

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また、あしたね2 ~春~ その3

また、あしたね

また、あしたね 目次



小説「また、あしたね」第二部 ~春~ その3


僕は仕事の引き継ぎを終えると、急いで病院のロビーを抜けて、病院の前まで急いでかけてくる。病院の前には、白をベースに鮮やかなピンク色の花柄のワンピースに、七分袖の短い青いジャケット。いつもの長い髪には鮮やかなコバルトブルーのリボンでツインテールにまとめられている。足下は白いミュールと、上から下までしっかり、お洒落に決めている。
「お待たせ」
スッカリ美咲を待たせたみたいだ。僕はゴメンと、一言謝る。
「遅い、いつまで待たせるつもり」
美咲は少し怒った表情をみせる。
「ゴメン、ゴメン。なかなか仕事が終わらなくて」
「もう、三回もナンパされたわよ。けど・・・」
「けど、どうしたの」
美咲は僕の腕に抱きつくと、
「でも、走ってきてくれたから、許してあげる」
「ありがと」
「あとね。付け加えることはないかなぁ~」
美咲はそう言うと、ポンと、僕の一歩手前にジャンプする。そして、ワンピースの裾を両手で少し持ち上げると、クルリと一回転してみせる。ワンピースの裾とツインテールの髪が、美咲を中心に少し遅れて回転する。少し膝を曲げて嬉しそうな表情をみせる美咲。鮮やかな花柄のワンピースは、美咲の表情とあわせて、美咲を輝かせている。周囲にいた人々も、美咲のアピール姿に驚きの声を上げている。もちろん、声に出るほど、美咲の姿が綺麗だったからだ。僕も時間が止まったように、美咲の姿に見とれていると、
「もう、何ぃよ~。また、ボォ~として」
と、僕の頬をつねってきた。
僕は痛みをこらえながらも、素直に美咲の可愛い姿に見とれていたと伝える。
「もう、じゃ、もっと言葉にしてよ」
美咲は『怒ったぞ』といいながらも、再度、僕の横に並ぶと腕を組んできた。
「では、お姫様。そろそろ行きますか」
「ウン」
そう言うと、僕たちは駅前のショッピングモールへ歩き出した。


美咲と僕は、ショッピングモールに入ると、まずは最上階へと向かった。ショッピングモールのエレベータに乗り込むと、僕は最上階のボタンを押す。僕たちの他には誰も、乗ってこない事を確認すると、僕はドアの閉ボタンを押す。
「まずは、腹ごしらえだよね」
僕は、美咲を見ると、見た目はどんどん綺麗になっても、まだまだ、子供だなぁ、と感じる。
「どうしたの望?」
僕が少し笑みを浮かべながら美咲を見ていると、美咲が不思議そうな顔をしながら問いかけてくる。僕は、何でもないよと返事をする。
「何よぉ~、正直に美咲ちゃんに見とれてましたっていいなさい」
どこから、この自信は出てくるのだろうか? 正直少しあきれる部分もある。でも、美咲の育った環境を思えば、これぐらいの自信家でないとダメなんだろうと思う。
美咲は僕の腕にからみついてくると、嬉しそうに僕の腕を引っ張ってくる。
「ねぇ、ねぇ、何食べようか? 望は何かリクエストある」
「う~ん、やっぱり、和食がいいかな」
「和食・・・何で? 男ならここは、『ガッツリ、ステーキが食べたいぜ!』じゃないの?」
どうして男ならステーキなんだろう?と思う。美咲が言うには、美咲の家では、ここ一番の大事な日にはステーキで勢いをつけるらしい。
「この後、当直もあるから、お酒もダメだけど、美咲もダメだから、心配ないか」
「え~、お酒抜きなの、期待していたのに」
「未成年が何をいってるんだよ」
「私が飲むんじゃないのよ。飲むのは私じゃなくて、望」
「・・・?」
それなら何も問題ないよな、と思っていると、美咲が僕の前に立ち、両手を肩に乗せてくる。そして、少し背伸びをする。美咲の顔が、僕の顔の前、数センチに迫る。
「その後はね。酔った望が・・・私に襲いかかってくるの。これ厳守ね♡」
美咲は、軽くウィンク☆すると嬉しそうに言ってくる。美咲は、再び、僕の腕をからみつくと、ちょうど、エレベータのドアが開く。
「ほら、望、降りるよ。もう、何真っ赤になってるのよ」
いや、だから、何で、あんなセリフの後に、美咲は堂々としていられるのだろうか。僕は、自分での真っ赤になってると思えるほど、顔の火照りを感じる。
「ねぇ、ねぇ、望。イベントでお化け屋敷やってるみたい」
美咲はエレベータを降りると、目の前に置かれているポスターに釘付けになる。もう、さっきの事よりお化け屋敷に興味が移っているみたいだ。ポスターには『よみがえる江戸のお化け達』と書かれている。
「望、私、これみたい。今すぐみたい」
美咲はそう言うと、すでに僕の腕を引っ張って歩き出す。僕の意見はあってないような気がする。イベント会場はエレベータからすぐの場所にあり、夕方の時間帯と言うこともあり、比較的すいてるようだった。
お化け屋敷の前には、『江戸時代の悲劇の宿場町』と書かれている。食事前にこれは、どうなんだろうか?と思うが美咲は、すでに入る気満々だ。

美咲の(勝手に)テーマ曲 その2



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