月のかけら

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小説「また、あしたね」第三部 ~秋~ その5

また、あしたね

また、あしたね 目次


小説「また、あしたね」第三部 ~秋~ その5


「あっ、のぞみ先生だぁ~」
僕は朝の回診のため、各病室を回っていた。病室にはいると、元気のいい女の子の声が聞こえてきた。先週、交通事故で運び込まれた子だ。各務先生と二人で行った緊急手術は無事に終わり、術後の経過は順調だった。緊急手術の判断も、特に問題になることも無かった。たぶん、各務先生が動いてくれているのだろうと、僕は思っている。
「香織ちゃん、まだ、安静していないとダメだよ」
僕は、今にベットから飛び起きてきそうな香織ちゃんに注意をする。
「だって、香織じっとしているのにがてだもん」
先週、緊急搬送されてきた時は、誰もが、もう助からないと感じていた。でも、二人の緊急手術で、何とか命はつなぎ止められた。それでも、後遺症が心配だったが、香織は周りの心配を裏切るように、劇的な回復をみせていた。
「こら、香織。香織のことを助けてくれた先生だぞ」
香織の隣の母親が、『すいません』と頭を下げる。僕は、気にしないでくださいと言うと、香織ちゃんの視線にあわせるため、膝を折る。
「香織ちゃん。お外でいっぱい遊びたい」
「ウン。お外の方が気持ちいいもん」
「だよね。でも、もう少し我慢して、来週になれば、少しはお外に出てもいいからね」
「ホントに、じゃ、このお薬も外せる」
香織はベットの横に置かれた、点滴とバイタルを計測する機器を見ながら言う。
「外せるよ」
「本当ですか先生」
香織に言ったつもりだったが、香織が返事をするまえに、母親が飛びついてきた。母親は涙目になりながら、再度、望に聞き返してきた。
 僕は、病状を母親に説明する。来週には、点滴と測定機器をはずしても、問題ないことを伝える。
「まだ、油断できないところもありますが、このまま順調なら大丈夫と思います」
「香織、よかったわね」
「うん」
母親は、香織の頭を何度か撫でると、嬉しそうな顔を見せる。
「先生、なんとお礼を言っていいか・・・、ありがとうございます」
「僕はお手伝いをしてただけですよ。頑張ったのは香織ちゃんですから、気にしないでください」
母親は何度も、望にお礼を言っていると、看護師の橘が体温計を持ってきていた。


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