月のかけら

ドール写真とオリジナル小説『月のかけら』のブログです。最近はツィッター(@teaca_twi)でも活動中ヾ(°∇°*) オイオイ

月のかけら ~第一章その13~

blog_import_4d1dca02d7ab0.jpg

月のかけら~第一章
~目次~



第一章 その13

「ここは」
美喜と龍也は、子供達の案内でショッピングセンターの中を進む。五階と六階のフロアーを何度か、行き来しながら、ショッピングセンターの奥に進むと、大きなフロアーに繋がってた。どうやら12のシアターが集まったシネコンの様だ。
「ここを君たちが、使えるようにしたの?」
美喜と龍也は、フロアーの設備を見て、驚きの声をあげる。驚いたことに、ここのフロアーは、子供達の手で整備したとは思えないほど、設備が稼働していた。食品を冷凍する業務用の冷蔵庫、飲み物を攪拌するジューサー、空気清浄機など、水道、トイレも使用できる。さらに驚いたのは、スポーツショップの設備を使って、シャワーとお風呂が使えたこと。そして、生活に必要な備品、食料、衣服なども、しっかり備蓄されていた。これだけの設備、食料があれば、日常生活に生活に困ることはない。さらにシアターの特性を活かし、遮光、防音、電波の遮断設備などを有効に活用している。ここを生活の場に選んだのは人はかなり、切れ者と思える。それだけに、子供達だけ生活していると思えなかった。
「違うけど、僕達はお手伝いしたの」
「お手伝い?」
「そうお手伝い」
「私達は、このショッピングセンターに隠れて生活をしていたの。そこに白い髪のお姉ちゃんが来て、ここを色々と使えるようにしてくれたの」
「お姉さん?」
「ウン、白髪のアイリスお姉さん」
「ちょっと、頼りない感じだったけど、私達の知らないことを色々と教えてくれた・・・けど。たまに面白かった」
「面白かった?」
「うん、面白かったと言うより、ドジっこ」
「そうそう」
「じゃ、その・・・アイリスさんは、ここにいるの」
子供達は美喜の質問に首を横に振る。
「どうして、いなくなったの」
これだけの設備が動いて、衣食住に困らない環境。子供達の信頼も得ている事を考えると、なぜ、いなくなったのかが、わからなかった。
「前は、あの部屋で、僕達にわからないことをしていたんだけど」
子供達は、白いカーテンで仕切られた扉を指さす。
美喜と龍也は扉の前に立つ。シネコンの一室の様だった。子供達に入っていいか、確認してから美喜と龍也は扉をあける。
「夜に寝る時と、何かあったとき、私達は、この部屋に入るようにしているの」
美喜と龍也は部屋の中に入ると、驚きの声をあげる。部屋の中は、別世界に感じた。壁の一面が白い世界になっていた。壁も、床も天井のすべて、白く塗りつぶされていた。
見た目に驚かされると、同時に、龍也は何よりも、AiSのセンサー情報に驚いた。生体反応、赤外、紫外、モーションセンサー、音、光、温度とあらゆるセンサーが計測不能、数値が出ているセンサーも、めまぐるしい早さで数値を変化させている。これが、このショッピングセンターで生体反応を識別できなかった理由だと直感したが、なぜ、こんな現象になるのか、理解は出来なかった。
「真っ白だね」
美喜が部屋の感想を素直に言葉にする。
「真っ白じゃないよ」
美喜の隣の女の子が、そう言うと部屋の真ん中に走って、こちらを向く。
「見ててね!!ルームアレンジ、草原のお花畑」
女の子が、おまじないの言葉を天井に向かって話しかける。すると、白かった部屋の壁、天井、床が白から緑色の草原の葉が育ってくる。そして、次に空が青くなり白い雲が見えてくる。最後に草原の中に黄色の菜の花が花を咲かせる。
美喜と龍也は部屋の模様が変わると驚きの声をあげる。今日は、これで、何度ビックリしたんだろうか?美喜は草原の菜の花に手を添えると、触ることは出来なかったが、手に動きにあわせて、菜の花がゆっくりと揺れる。
「どう、すごいでしょう。季節のお花が咲くんだよ」
女の子は、美喜の右腕をつがみつくと、嬉しそうに話をする。
龍也も同じように菜の花を触っている。AiS<アイス>と同じ現実を書き換える技術、この技術は自分たちだけの物と思っていた龍也は衝撃を受けていた。それに、これだけの部屋の大きさ。空間を書き換えるには、ホログラムディスプレイと同様に、かなりの電力が必要なはず。その電力はどこから供給されているのか、この技術を持っていた白い髪の女性に興味を覚える。
「これだけの技術を持った人がいるなんて・・・」
龍也は正直な感想を言葉にする。
「自分より、すごい人がいて、ビックリなの」
「ウン、ちょっと驚いてる。ここの技術もすごいし、電力だって莫大に必要なはず。一度、会ってみたかったな」
「そう言えば、アイリスさんは、どうしてなくなったの」
美喜は、先ほどの話を思い出し子供達に聞いてみる。
「あのね。三ヶ月ほど前に、黒い服を着た人達が、数人着たの」
「黒い服」
「ウン、全身黒い服を着ていて、ちょうど、お姉ちゃん達にみたいな感じの服で、細長いサングラスをかけてた」
「そうそう」
「その人達が、ここの下の階を調べはじめたとき、アイリスお姉ちゃんが、エレベーターの電源を切って、私達を、この部屋に隠れるように言ったの」
「自分は様子をみて、すぐ戻るって言っていたんだけど・・・」
子供達の声は、少し寂しそうな声に変わっていく。
「すぐに戻るっていってたのに・・・」
その女性は帰ってこなかった。帰ってこれなかったか、それとも連れ去られたか、どちらかと言うことだろうと美喜と龍也は思う。


応援よろしく!クリックで投票
にほんブログ村 コレクションブログ ドールへにほんブログ村 小説ブログ ライトノベル(小説)へ

 (新)小説 月のかけら

1 Comments

リリアスキー  

こんばんわ。 普段なら、この作品に野暮ったい邪推コメは自粛する私ですが・・・・・なんか、私の好みにドストライクなお姉さんキャラが出そうじゃないですか!!( ≧▽≦)/イーーーーーーーーーーーーーエーーーーーーーイ!!!

ま、空振り・空回り・カラ騒ぎかもしれませんがねー(´-ω-`)

13連勤・・・・聞いたことも無い、悪夢な勤務ですがどうか体調を壊さないようにホドホドに頑張って下さいねー( ≧▽≦)/

P.S 2ndルルナ・・・・欲しい!!けど、あみ×2はもう予約終了・・・・(´-ω-`) 稼いでいる男・てぃかさんは自粛ですかね? 赤ルルナも欲しいけど・・・財布がー゚。(゚Pд`q゚)゚。

2013/07/05 (Fri) 21:54 | REPLY |   

Leave a comment